最近、円安の影響が生活において広範囲に及んでおり、食品から電気、ガス、ガソリンまで価格が上昇し、連鎖的な値上げが様々な分野に波及して物価に大きな影響を与えています。この値上げの波は、コピー機・複合機本体の価格やインク・トナーなどの消耗品にも例外ではありません。コピー機・複合機業界もこの値上げの影響を受けています。
現在の経済状況では、収入や所得の向上が難しい状態が続いています。そこで、印刷に関する節約やコストダウンの方法について解説します。
そもそもなぜ、2023年現在、円安・物価高が長く続いてしまっているのでしょうか。
円安の進行の背景には主に、日本とアメリカの金利差が影響しています。
長らく、両国は金融緩和政策を推進してきましたが、2022年(令和4年)3月にアメリカが金融引き締めに転換したことで、日米の金利差が拡大。これにより、投資家たちの間で円を売り、ドルを買う傾向が強まりました。
そのため、2022年から2023年現在に至るまで長く円安の状態が続いていると言えます(2023 年12月現在)。
金融緩和は、政策金利の引き下げや資産の買い入れなどによって、経済に資金供給を増やす政策です。景気が低迷すると、国は金融緩和を実施して経済活動を刺激しようとします。
景気の過熱や物価上昇を抑制するためには、金融引き締めが採用されます。これは、政策金利を引き上げ、資金供給を減らす政策であり、これによりお金の借り入れが難しくなり、経済活動が抑制されます。
現在のように、為替が円安基調に傾くと、国内での生産への切り替えが雇用などに多くのメリットをもたらしますが、生産拠点の移動は容易ではなく、掛かる費用や将来の為替リスク、そして労働力確保の不安があり、企業にとっては容易に決断できない状況です。
エネルギー価格や原料の高騰は、円安に苦しむ日本だけでなく、世界的な問題であり、先進国全体で値上がりの傾向が見られています。そして、日本はそれに加えて円安の影響を受けています。
さらに、商品を生産地から店舗に届ける際の輸送費も、ガソリン価格の上昇によって増加しています。こうした事情から、直接海外から輸入していない商品でも価格が上昇する理由は、間接的に必ずしも海外からの輸入品と何らかの関連があるためです。
インクやトナーは印刷経費に大きな影響を与えています。これらの製品も主に海外生産が行われています。円安の影響を受けて価格が上昇するだけでなく、インク原料やトナー原料の値上がり、そして石油原料のカートリッジの値上げも避けられません。
その結果、これらの製品の出荷価格自体が上昇しています。
他の国々と異なり、日本では物価が上昇しても賃金がそれに合わせて上昇する傾向があります。そのため、生産において重要な人件費も上昇しています。
コピー機・複合機本体も同様の要因により価格が上昇しており、消耗品と同じく原因となる要素が存在します。
さらに、コピー機・複合機本体の筐体サイズが消耗品に比べて大きいため、原油価格の上昇に伴う海外からの輸送コストに加えて、国内の流通コストも増加しています。これに加えて、コピー機・複合機本体の生産数が限られているため、需要と供給の関係から価格が上昇基調を持続しています。
近年の半導体不足は広範な業種に影響を及ぼしており、その影響を免れることのできないのが複合機ということです。
特に2021年から2022年の間は、複合機の基盤(半導体が使用されている部品)の供給不足や製造工場の人手不足などが重なり、複合機の納期が1ヶ月から2か月かかるなど、導入に時間を要する状況が続きました。2023年に入ると半導体不足の問題が解消され、通常通りの納期で複合機が導入可能となりました。
しかしながら、製造コストの上昇や円安の影響はなお続いており、各メーカーは複合機本体の価格を引き上げ、平均で14%も増加しているとも言われています。
この価格上昇により、複合機の導入が難しくなる状況が生じていますが、中には未だに価格を引き上げていないメーカーも存在している状態が続いています。
加えて、プリンター用紙やインク、トナーなどの消耗品も値上げの波に乗っています。
特に印刷量が多いビジネス環境では、消耗品が値上げされると印刷コストが持続的に上昇し、これにより負担が著しく増大します。では、このようなコピー機・複合機や消耗品の価格上昇に対処する方法は、具体的にはどのようなものがあるでしょうか。
コピー機・複合機の価格上昇に対処するためにお勧めしたい手段は、コピー機・複合機レンタルサービスの活用です。
消耗品の中でも、インクやトナーによるコスト上昇が懸念される方は、おそらく月間で相当数の印刷を行っていることでしょう。
こうした状況では、消耗品の価格上昇が直接的に経費を増やしてしまいます。
しかし、コピー機・複合機のレンタルサービスは、「印刷し放題」といった選択肢が提供されており、これを活用することで、印刷枚数を気にすることなく、固定の費用で印刷作業を行うことができます。
コピー機・複合機のレンタルサービスとは、コピー機・複合機をレンタルして使用できるサービスです。
これにより、新しいコピー機・複合機を購入する際の初期費用が不要で、手軽に即座にコピー機・複合機を利用できます。
月額制の料金設定になっており、サブスクリプション契約のように低コストでプリンターを使えるのが特徴です。さらに、契約においては、いくら印刷しても月額料金が一定となる「印刷し放題」プランが提供されています。
このようなプランには、必要な消耗品であるインクやトナーの費用が全て含まれているため、印刷する枚数だけでなく、消耗品の値上げにも気を使わず、ビジネス活動に必要な枚数分を印刷することができます。
円安や半導体不足による値上げの直接的な影響を受けづらい
円安や半導体不足によるプリンターや消耗品の価格上昇は、今後も安定せず、一度上昇した価格が戻る見込みも低い状況が続いています。
一度価格が上がると、今後の値下げが期待できないため、プリントに関わるコストは今後も上昇していくと考えられます。
このような経費の増加に対処する新しい手段として、コピー機・複合機レンタルサービスの活用が挙げられます。
コピー機・複合機のレンタルサービスを利用することで、本体購入などの初期費用を抑えつつ、必要な時に必要なだけコピー機・複合機を利用することができます。これにより、値上げに対抗しつつ、更なる経費削減が可能となるでしょう。
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